7年ぶりに車を買い替えることになった。
孫も増えて、5人乗りでは一度に移動をするが出来なくなったことが主な理由であったが、この7年間で随分と車を取り巻く技術環境は変わったものだと感心させられた。
エンジンはハイブリッド化によって益々低燃費化が進み、特に衝突防止等の安全対策については7年前では想像も出来ないくらいのレベルに進化した。
小生も高齢化に伴って注意力の衰えが気になりつつあることから、自動ブレーキによる衝突防止や車線の逸脱検出パッケージを装備することにした。
自動運転技術も日進月歩で、おそらく小生が免許の返却を考える頃には、市街地の自動運転も夢ではないところまで来ている。
ヘッドライトも高輝度が要求されるグレードに早くもLEDランプが採用されるだけでなく、オートレベリング機構やオートビームによるビームの自動切替機能まで搭載するようになった。
一昔前のカーステレオも、今やカーナビを主軸とした、CD、DVD、テレビ、メモリーカード(SD、USB)、Wi-Fi通信、携帯電話(Bluetooth)、ETC2.0(DSRC)、ドライブレコーダーと数多くのオーディオ機器や情報機器の中核機器となっている。
この多機能さは、一般的な据え置き型のオーディオ機器におけるAVアンプやユニバーサル・プレーヤーを遥かに凌ぐ高度な情報・メディアの再生機器となっているし、車載という高温・低温、多湿、振動、ノイズなどの劣悪な設置環境をも考えると大変な信頼性が要求されるであろう。
以前の車のカーナビは、ハードディスクを搭載し、CD再生と同時にハードディスクに音源をリッピングする機能であったが、最新のカーナビは、SDカードやUSBメモリーの大容量化が進み、メモリーへのリッピングやメモリーに書き込まれた音源からの音楽再生が基本になっている。
ちょうど拙宅のCD音源をFLACデータに変換リッピングしてNASに移行していることから、カーナビのメディア再生機能についてもハイレゾ音源を再生できる機種を検討していたが、カーオーディオのハイレゾ化は遅れており、純正のカーナビはFLAC形式を扱えず、市販のカーナビで再生では、唯一ケンウッド製カーナビのみが対応している状況であった。
しかしカーナビは、あくまでナビ機能の性能で選ぶべきとの思いから、ナビ機能の評価の高いパイオニアのcarrozzeriaを搭載予定にしていたが、この6月に新製品が投入され、ようやくFLAC形式の音源も再生できることが判明し、納車と同時にオートバックスで取り付けてもらう予約をした。
ところが、従来のETCが今年の4月からETC2.0にリニューアルされ、2022年までに通信キャリアを5.8GHzへ移行することになったので、ETCもETC2.0へレベルアップすることにしたが、7月からETC2.0を搭載した車には補助金が交付されることになり、カーナビの搭載は7月に入ってから設置することになったのである。
ようやく搭載されたカーオーディオの音源は、NASへ移行中のデータが活用でき、選曲の方法もネットワーク・オーディオ感覚で選曲出来き、ジャケット・イメージも表示されるようになった。
さらに車の室内環境に応じてDSPによるグライコ機能などきめ細かいサウンド調整機能やマイクの計測によってタイムアライメントの調整まで出来る機能を搭載し、自分の好みに応じた素晴らしいサウンドで聴けるようになっているという、まさに次世代のカーオーディオである。
今まで、幾度と車を乗り換えてきたが、今回の乗り換えほど自動車関連技術の進化を実感したことはなかった。